中世仮装パーティー


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寮の私のフロアで中世仮装パーティーが行われた。


これより2ヶ月ほど前に、フロアパーティーの話し合いがされている。
うちの寮では毎学期DM100だけパーティー費用として 役員会から支給されるのだが、 今学期は「どの階が一番楽しいパーティーをやるか」 というコンテストになるらしい。だから、話し合いは真剣そのものだった。 うちの階のモットーは 「中世風パーティー」に決定! 「竜の血のカクテル」なるものを販売し、仮装をする事に。
「私は魔女になるわ!」「おれは騎士になる!」「じゃ私は騎士の馬!(?)」 などと皆それぞれ頭に描くものがあるらしいが、 私はどうしたらいいんだ?

・・・そしてふと気づくと、もうパーティー前日であった。
「やばい!なぁ〜んにも考えてない!!!」

隣に住んでいる日本人の男の子に、
「どうしよ〜、なんか考えてる?」
と聞いてみたが、
「え?たこさんコスプレすんの? やだなー。」

が〜ん!
これってそういうカテゴリーに入るんすか!?そういうもんなんすか?
いいやんか〜!せっかく皆で楽しもうってんだから!


考えがまとまらないまま、他の人に探りをいれようと, フロアの飾り付けを手伝ってみた。 茶色い紙に模様をかいてお城(Burg)にしたてあげ、 電気はすべてカラークラフトペーパーで覆い、 中世風に。明日の仮装の用意もみんなばっちりらしい。 どうしよ〜〜〜。

飾り付けは、みんな私のいない間に分担を決めてしまったらしく、 自分の役割を黙々と果たしている。私はしかたがないので、 お城に小道具をつけたり、紋章を画用紙に描いたりしていた。 「たこ〜!とってもクールだよ!」と言ってもらえ、 すっかり機嫌の良くなる私。ま〜かせて!図画工作は得意なのだよ。

そういえば「竜の血」カクテルはどうなったのだろう。 「中世の鍋(Eintopf)」と名づけられたあやしげな鍋の 材料はそろっている(まずそう)。

ああ〜!仮装何にしよう。ワルキューレなんてだめかな。

な〜んて言ってるうちに、パーティー当日になってしまった。 仮装はぎりぎりまで悩みに悩んだが、一応決定。
「ワルキューレ」はやっぱりやばいか、と思って、 急遽歴史の本の図表をあさりまくったのだ。中世商人の格好なら できそうだ、と思って手持ちの服でそれっぽくした。
ワンピースをちょっとたくし上げ、マントをはおり、 頭にきれをまいて腰にはショールを巻いてみた。 皆に「かわいい〜!」と言ってもらえて満足。

となりの日本人の男の子には、 「なんかファイナルファンタジーに出てきそうな格好ですね」 と言われた。・・・誉め言葉と受け取っておこう。

しかしみんな気合入りすぎだぞ〜!
そんなコスチュームどこから調達してきてんねん!? お姫様の格好とか十字軍の格好とか。 むっちゃ笑えたのが聖職者の格好をした男の子。 後頭部をまーるく剃ってきたのだ。 あの変な帽子に見えるように。死ぬほど笑ってしまった。

私は手持ち無沙汰になって売り子をした。 (一応)商人の(ような)格好をしているのだから、これ以上の適役はあるまい? ビールと「竜の血」のカクテルが私の商品。 フロアの儲けになるから、せっせと売りまくる。 「竜の血」はサクランボウジュースにウォッカ、シャンペンを まぜ、アイスクリームを浮かべたものだ。私には 「白血病の竜の血」にしか見えん。サクランボの果実も入っている。 これはさしづめ「赤血球」か?

さて、パーティーも佳境に入り、DJの男の子がノリの良い曲をかける。 それにあわせてガンガンに踊りまくるみんな・・・。 みんな格好は中世のくせに、音楽とダンスは全然中世じゃない。 違和感ありすぎだぞ〜。

これが明日のあさまで続く。
今夜は長い夜になりそうだ・・・