■ ドイツ語の授業・2年め(1) |
◆「留学日記」メールマガジンの御案内 ◆
文法は1回生の時にほとんど大事なことは 終えてしまっていた。2回生では選択の範囲が ちょっと増えるので、必修の読解の授業の他に、 変わった授業を取ろうと思った。そして選んだのは、 「ドイツ語CAI」 というコンピューターで学ぶドイツ語の授業。 この年から始まる、☆ぴっかぴっか☆の新システムだぞ! 担当は遠藤(仮名)先生。人のよさそうな男の先生だ。 その当時はWindowsなんてものは(あったかもしれないけど) 全然知られていなかった。DOS上で動くBASICの プログラムを利用して勉強する、なんだか時代の 最先端にいるような気分になれる授業だ(その当時はね)。 でもやる事は地味〜である。表示された日本語の単語を ドイツ語で打ったり、動詞の変化語尾を打ったり、 ハッキリ言って何のために先生が前にいるのかわからない、 殆ど自習のような授業だった。実は先生はテクニカル要員 かと思って、ドイツ語とは関係無いコンピューター操作の 質問をしてみると、 「いや〜、僕はホントはコンピューターにそんなに 詳しいわけじゃないんだよね。ちょっと使えるって だけでこの授業の担当にさせられちゃったの。」 なーんて言ってる。先生の役割は問題を 作った時点で終わっちゃてるのね。 私はこういった単純作業はむちゃむちゃ早い。 いつもクラスで一番最初に終わってしまい、 残りの時間がヒマでヒマでしょうがなかった 。 「あちゃ〜!たこさんもう終わっちゃったの? 僕があんだけ時間をかけて作った問題なのになあ。 んー、しかたない、好きな事しといて!」 毎時間先生にこう言われる。退屈しきったある時、 「よっしゃ!」と思って、カチャカチャコンピューターを いじくりまわしてみた。 「あーこら!たこさん、何やってる!!! それはやっちゃ駄目〜!!!」 しばらくして気づいた先生があわてて飛んでくる。 私はプログラムを実行せずに、プログラム本体を みて、プログラムの仕組みを理解しようとしていたのだ。 BASICなら習った事あるし。 あわてて先生が止めさせたけど。もう覚えちゃったよ〜ん。 この時の記憶を参考に、自作した単語学習プログラムは 自分でもかなり気に入り、この後大分愛用した。 単語をキーボードで打ちこむと、結構つづりが 正確に覚えられるのだ。私が「大学コンピュータールームの主」 になったのはこの時からだった(その後数年続く)。 ★後日エピソード★ 学年最後のテストの時、先生はやたらニコニコ して教室にあらわれた。「これは何かがある!」と みんな直感的に感じた。そしてその予感はあたったのだ! 「え〜、実は試験問題の入ったフロッピーを 持ってくるの忘れちゃいました。試験問題は一生懸命 作ったんですがねえ・・・どうしましょう?」 うわぉ!やるじゃん、先生!!! 結局平常点で成績がつくことに。せっかく試験勉強したのに・・・ ★後日エピソード2★ なんと最後にお会いしてから11年経った2006年、先生から突然のメールが舞いこんできた。まさかここ読んでないだろうなあ・・・(読んでたって笑って許してくれると思うけど)。 そして留学前に大変お世話になった、このHPにも登場予定の、嫁にまで行ってもいいと思ってさえいたF先生の訃報を聞いた。あんな若い、才能のある先生が亡くなってしまうなんて・・・。楽しかったドイツの日々が蘇ってきてすごく悲しくなりました。F先生のご冥福を心よりお祈りいたします。 |