■ トレーニング
◆「留学日記」メールマガジンの御案内 ◆
留学質問箱 留学関連の質問はこちらの掲示板へ!



先立つものがなきゃ何も始まらない!


あちこちの在独日系会社に電話をかけまくって、

「仕事ありませんか?」

と聞きまくった私。次々と振られつつも、粘りに 粘ってやっと見つけたこの仕事!ドキドキの研修 開始!なのである。

さて、いったい私は何の仕事をゲットしたのか?
それは・・・

憧れのツアコン!





・・・の「アシスタント」だった。

って「なんのこっちゃい?」って思ってる?
私も何の仕事をさせられるのか当日まで全然知らなかった。

当日は、雇ってくれた会社のYさんと、既に何年もこの仕事を している大先輩のIさんと空港で待ち合わせ。

私は「頑張るぞ〜!」と気合い入りまくりの、真面目ちゃん 紺スーツでピシッっときめていった(つもりだった)。
白のブラウスが無かったので、残りごくわずかなお金の中から 思いきって新品購入したのだ。
「えーい!先行投資なのだ!しかたがないのだ!」 と思いつつも、この出費は痛かった・・・

ところが!Iさんは結構カジュアルな格好。
「ああ〜、このくらいのカッコでよかったの!?」
といきなり肩透かしを食らってしまった。

仕事の内容はというと・・・

「飛行機から降りてきた日本人ツアーを、 添乗員さんと協力してバスまでつれいく」

「それだけなんですか?」
と驚く私に、
「そうよ〜!それで終わり。」
とIさんのにこやかな顔。
「バスだけは間違えないでね!」

荷物が出てくるベルトのところで、自分のグループを 待ち構える私達。そのうち、大きな荷物運び用ワゴンを ごろごろひいて、ポーターのオニイチャンがやってきた。
「ハロー!フラウ・I!」

にこやかに挨拶を交わすオニイチャンとIさん。

「荷物は彼が全部運ぶからね!お客さんには確認だけ してもらって、あとは彼の邪魔にならないように してもらってね。」

このポーターさん、結構外国からの出稼ぎの人が多い。

そうこうするうちに我々のグループがやってきた。
私達3人を見て驚く添乗員さん。

「何で3人もいらっしゃるんですか?」
「今日は彼女が研修だから、社員のYさんが監視にきたの(笑)。」
とIさん。
「今日は特別大サービスですよ!この人数に3人もつくなんて!」
とYさん。
「よろしくお願いします!」
と私。

ポーターが荷物を集めると、税関を通過する事になる。
「ここで先に行って税関の係員と話をつけるの。」
とにこやかに税関のえらそうな係員に話し掛けるIさん。
こんな怖そうな人達と「話をつけ」なきゃいかんのか・・・

外に出て両替を案内し、バスに荷物がつみこまれたのを 確認、あとはお客さんに乗ってもらって、

「ハイ、さようなら〜!!!」ペコッ

・・・これで終わりですか?

「そう!これで終わり。」

・・・あと何回研修受ければいいんですか?

「たこさんが、『もう大丈夫』と思うまでかな。」

もう大丈夫です!!!

実際は色々バリエーションがあるので、その後も 何度か研修をしなければならなかったけど、 何事もなければ特に難しくない楽しい仕事だった。

・・・何事もなければ、ね・・・

研修のあと、IさんとYさんが、

「これから中華食べに行かない?」

と誘ってくださったけど、赤貧状態だった私は、

「・・・すみません、今からちょっと用事があるんで。」

と、グルグルなるお腹をかかえて帰路についたのだった・・・